どんな絵を描けばいいのか
「うまい絵」と「いい絵」とはラフスケッチ① 大野南小5年男子①「うまい絵」よく観察できている、目鼻口などパーツの位置、頭部の大きさは見事。立体感や材質感がすでに表現されている。誰が見ても「うまい」と思う作品。ラフスケッチ② 天拝小4年男子②「いい作品」頭部の大きさが足りない、鼻から口のラインがゆがんでいる、目の大きさがかなり違う・・・各パーツを見るとそうなる。しかし「いい作品」だ。ちがいは何か教員時代中学校には1000人近くの生徒がいた。ひとクラス50人としてうまい絵を描く生徒は3~4人いる。1000人だと60~80人。1000人の中から①の生徒の作品を探し当てるのは難しい。②の生との作品は探しだせる。つまり、②の作品は特徴がある。独創性・個性があるからだ。この作品を描くのはこの子だろうと見分けることができる。うまい絵を描く生徒は多いので①の生徒の作品の見分けは難しい。②の生徒はこの個性を自覚し頑張ればいいが②の生徒はどうする。徹底して正確な描写デッサン作品にこだわればいい。③の作品がそうだ。スケッチ③ 三国中2女子中学2年生でもここまで描写できると魅力的な作品となる。空間の処理など見事。この生徒も正確な描写・デッサンにこだわればいい。もっと絵について学習(描くこと観ること)すればその先に「デフォルメ」(省略・強調)が待っている。「おもしろい絵」と「いい絵」同じようなもですが、画塾では使い分けています。作品のどこかに良さがあれば「おもしろいね」と私は表現します。または「いいね」ということもあります。良さをどこかに発見してやることが子どもにとって次のステップにつながります。「おもしろくなりそうだね」「おもしろくなつたね」など良さを見つけたときの褒め言葉です。ただ、困ったことが時々おきます。【発表会】で「おもしろい絵はどれ」と子どもたちによく聞きます。「おもしろい=変な」と勘違いするする子どもがでて「滑稽な絵」を描きます。しまった・・・。連呼しすぎるのもいけないと反省してしまいます。「おもしろい」の反対には「普通」だね、「普通だからおもしろくな」言います。何も言わないこともあります。生徒によって使い分けることも大切です。完成したときいいところがあれば「おもしろい絵だ!!」もっと良ければ「いい絵だ」「いい作品だ」と伝えます。私の中では「いい絵」がだいぶ上の存在です。